2026年07月07日 症状

羽アリの出現とシロアリの判別

春から初夏にかけて、住宅周辺で羽を持ったアリ(羽アリ)を見かけることがあります。これはシロアリやクロアリが新たなコロニーを形成するために飛び立つ「群飛(ぐんぴ)」と呼ばれる現象です。羽アリを見つけた際、それがシロアリなのか、一般的なクロアリなのかを判別することが、住宅管理における最初の一歩となります。

1. シロアリとクロアリの判別基準

シロアリとクロアリは分類学上、全く別の昆虫です。羽アリの状態でも以下の特徴を観察することで、判別が可能です。

特徴 シロアリの羽アリ クロアリの羽アリ
羽の形状 4枚ともほぼ同じ大きさ 前羽の方が大きく、後羽が小さい
胴体 寸胴でくびれがない 胸部と腹部の間が細くくびれている
触角 まっすぐ(数珠状) 途中で折れ曲がっている

2. 羽だけが落ちている意味

シロアリの羽アリは、飛行後に着地すると自ら羽を脱落させ、新たな営巣場所を探し始めます。そのため、窓際や玄関、浴室などに「羽だけ」が大量に落ちている光景が見られます。これは単なる現象ではなく、建物内部で既にシロアリの定着と繁殖が進行している可能性を示す重要なサインです。

3. 発見時の対応

羽アリが屋内から発生している場合、その場所がコロニーの中心に近いことを示唆しています。

  • 殺虫剤の使用を控える: 屋内の羽アリに殺虫剤を散布すると、残ったシロアリが驚いて他の場所へ移動(分散)し、被害範囲を広げるリスクがあります。
  • 現状の保持と記録: 発生場所を記録し、その周囲をそのままの状態で保持してください。
  • 専門家による診断: 羽アリの発生は、シロアリが集団として成熟し、活動が活発化している証です。構造材への影響を最小限に留めるため、専門家による詳細な診断を仰ぐことを強く推奨します。
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