三重県四日市市のシロアリ駆除・予防業者 加藤防虫 > 施工事例 > 症状 > シロアリ チェックポイント 天井裏

2014年05月23日 症状

30年近くシロアリ駆除・予防に携わっている筆者の最近の感想ですが、どうもここ数年天井裏まで食害が達している建物が多いように思われます

ヤマトシロアリは侵入後最初のうちは、床下で繁殖し水平方向に加害していく傾向が見られます

横広がりしていくのです

建物上部に到達して食害するのには何年もかかります
あるいはそれ以上です

それほどの年月の間、シロアリが食害を続け活動していたのなら、毎年発生しているはずの羽アリが一度くらいは家の人の目についていることと思われます

そこで検査時、また工事後にもお家の方にお尋ねすると、やはり何度か羽アリを見たことがあるとおっしゃいます

しかし、まあいいやと思って放っておいたとか

そう言われる方がたくさんいらっしゃいます

天井裏にまで入り込んだシロアリを駆除するのはなかなか難渋します

特に、梁(はり)と呼ばれる部材が食害にあっていると薬剤量、作業時間とも大幅に増大します

梁にはシロアリの好物である松材がよく使われています

シロアリがここに食いつくと凄まじくやられてしまいます

一抱えもあるような松材の内部がスカスカにされます

梁は大きな部材なので、スカスカにされる部分もシロアリの数も大であり、駆除するには多量の薬剤が要ります

注入する多量の薬剤があふれてこぼれ、階下へ漏れたりしないように十分に養生をして注意深く作業を進めなくてはなりません

天井裏での作業ゆえに、液状薬剤があふれてしまったら天井板に染み込み、室内へも伝い落ちてしまう可能性があります

一抱えもある松材ですが、やはり中身がかなり食害されているようでした

ハンマーで叩くとズッシリした音が出るはずのところ、ポコポコと軽い音、いわゆる空洞音がしました

内部が食害され空っぽの部分ができている事を示しています

長いサイズのドリルビットを使って深く穿孔し、薬剤を注入していきます

建物全体からシロアリを排除するためには、この部分だけの処理では足りません
この梁に到達した侵入路を調査把握した後、周囲部材の被害確認および処理が必要です

そのため侵入路を調べ始めたのですが、下部柱から上がって来た形跡がありません

通常いるだろうと思われるところにシロアリがまったくいません

梁に被害がある場合、雨漏りもあることが多いので周辺の水ぬれも探しましたがその気配もありません

そして外部を調べて水分をたっぷり採れる場所を見つけました
つまり、長い侵入経路がなくても単独でシロアリが生きていける場所です

建物北側の軒先部分でした。

建物上部で水分を補給できると屋根瓦の下地材辺りまでも食害されます

イエシロアリであれば普通の事ですがヤマトシロアリの場合、早期に駆除していればそんな上まで被害にあう事はありません

軒先は雨水がかかるので防水薬剤で処理しました

実は長年シロアリが生息しているのを知っていながら駆除せずにいた、と工事完了後に話していただきました

もちろん工事前にできるだけ詳細に聞き取りをするのですが、工事料金がかさむことを懸念してシロアリの存在を濁して話されるケースが多いように思われます

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