2026年07月07日 症状

シロアリの侵入サイン:蟻道と蟻土の観察

住宅においてシロアリの侵入や活動を判断する最も確実な指標は、シロアリが作り出す「蟻道(ぎどう)」と「蟻土(ぎど)」の発見です。これらはシロアリが餌場まで安全に往来し、活動場所を確保するために維持管理している「活動のインフラ」です。

1. 侵入の起点:基礎コンクリートと配管

シロアリは土中から基礎コンクリートや配管を伝って建物内部へ侵入します。特に配管の周囲は基礎を貫通する隙間となりやすく、格好の侵入経路となります。

基礎コンクリート上に形成された蟻道

コンクリート上を立ち上がる蟻道

配管を伝って立ち上がっている蟻道

配管を伝い、建物内へ繋がる蟻道

2. 構造材への到達と食害の拡大

侵入したシロアリは、床下の束柱や大引きを伝い、上部へと活動範囲を広げます。束石に蟻道が形成されている場合、すでにその内部から構造材への侵入が完了していることを示しています。

束石に付着し、束柱へ広がる蟻道

束石から束柱へ広がる大規模な蟻道

基礎全体と蟻道の状況

床下全体における蟻道の広がり

蟻道が太く強固になっている場合、木材が深く広く食害されている可能性が高く、建物の構造に影響を及ぼしている恐れがあります。

3. 紛らわしい汚れとの見分け方

シロアリの痕跡と他の汚れを見分けるポイントは「固着」と「繋がり」です。

  • 固着性: 蟻道や蟻土は分泌物で練り固められているため、乾燥していても部材に強固に付着しています。
  • 連続性: 蟻道は必ず「地面(土中)から建物へ繋がっている」という特徴があります。配管やコンクリートの隙間から垂直に立ち上がっているものは、蟻道である可能性が高いと判断します。

4. 発見時の対応

蟻道や蟻土を発見した際は、現在進行形で木材の食害が行われているサインです。不用意に崩すとシロアリが別のルートへ分散し、被害範囲を広げるリスクがあります。発見した状態を維持したまま、専門家による詳細な診断を仰ぐことが、構造材の被害を最小限に留めるための原則です。

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