シロアリ被害が進むと家の中を歩いたとき、畳や床板がフワついたり
くぼんだ感じがするようになります。
また、部屋の柱が下がってしまうこともあります
そんな時、床下はどうなっているのか?
その一例です。床下の束柱がシロアリに食害され、床を支える力が弱くなっています
↓
さらに食害が進むと束柱が細くなっていきついには外れてしまい
支えとしての役目を果たせなくなってしまいます
↓
シロアリ被害は建物の外観にもあらわれることがあります。
本来は直線である部分が変形したりゆがんだりするのです
例えば棟(むね)です。
直線のはずが波打ったりしてきます。
棟とは黄色で囲った部分です。
軒(のき)も直線のはずです。
赤の部分が軒です。写真の建物はきれいな直線を保っています
特にシロアリが天井裏まで食害している場合に家の上部に変形が
出やすくなります。
その場合、雨漏りをともなっているケースが多いものです
家の内部では窓枠のゆがみなどが生じていないか?
↑壁の中がこんなふうに食害されてくると、窓枠にもゆがみが出たりするわけです
シロアリと間違えやすい例
床板がフワフワする原因としてシロアリ以外で最も多いのは床板合板の劣化です。
合板は薄い木を接着剤と熱加工で貼り合わせてあります。
この何層かにくっつけられたものが剥がれてくるのが原因です
↓建築後21年目の床合板裏側です。フワフワする場所の床下から見たところです
合板が劣化するのはこのようにカビや湿気とも大きな関係があります
床合板が劣化してしまった場合、床板の貼り直しをしましたが最近では新しい板を上に重ね貼りする事が多いようです。そうする事で廃材も少なくなりますし床を歩いた時の感触もかなりしっかりしたものになります
シロアリの食害が進むと、当然建物を構成している木材が弱ってきます。その結果、柱や敷居などにも歪みが生じてくると扉や引き戸などがスムーズに動かなくなったりします。
何度、建てつけを調整しても徐々に動きが悪くなっていくような場合にはシロアリが原因である可能性も考えられます
また歪みによらず蟻土が原因で建具の開閉がしにくくなることがよくあります。蟻土が戸と敷居にへばりつき、のりのように両者をくっつけてしまうので固定されたかのようになってしまうのです
過去に、居室の開閉ドアの動きを調整するため、蝶つがいのネジを閉め直そうとしたところネジが空回りして柱内部の食害空洞化が見つかった事例もあります
シロアリ被害が床上の居室側にも達している場合、たいてい柱、敷居、床板、畳から症状が表れ始めます。このようなところに目立った症状があらわれず、先に建具の建てつけに異状が生じるのは稀な例かもしれません。しかし実際にはヤマトシロアリやイエシロアリは床下から周辺の部材を食い進んできます
つまり、建具などがシロアリに食害されているなら床下から連なる周囲の木材内部も食害されていると見て間違いありません。もし建具に異状があらわれた原因がシロアリであったら必ず柱、敷居など周辺の木材も充分チェックする事が必要です
シロアリ生息の症状のひとつに蟻土(ぎど)があります
長年、開け閉めしていなかった部屋の引き戸を動かしてみると、見たことのないような土の塊りのようなものが敷居や柱辺りにへばりついていることがあります
一見すると土のようですがサラリと払い落とせるものではなく、こびりついたような硬さなら蟻土です
また、柱と壁のすき間にも蟻土が詰められます。蟻土はシロアリが生息活動している場所のすぐ近くによく見られます。発見した場合は、硬いへらなどで削り落とした後ハンマーで周辺の木材も叩いてみるなどして食害の拡がりを確認することが必要です
蟻土はシロアリが直射日光を遮るために、木材のすき間に詰め込むものです。ただの土だけでできているのではありません。職蟻と呼ばれる階級のシロアリたちが土・糞・唾液などをこねあわせて作ったものです。丈夫に作られていて、指で軽く払うくらいでは崩れたりしませんので塵やほこりと間違えることはないでしょう
また、蟻土を削り落とした後の木材内部は多くの場合、食害されているため空洞化していてドライバーなどで押すと陥没することがほとんどです。
床下だけでなく、室内でも蟻土が見られる場合、室内の他の部分にも相当箇所、食害が拡がっていることが多いようです。シロアリの生息数が多く、木材内部での活動が盛んなところではすき間だけでなく、下記写真のように木材表面に蟻土が盛り上がってくることもあります
↑浴室入口上部
↓段ボール箱をどかせたところです。とても畳には見えないような状態です
長年、段ボール箱や家具を置いたままで移動させず清掃もしていなかった結果、シロアリが畳を食い破り、表面側でも食害が起きていました。
蟻土は蟻道とともにシロアリの生息を確実に判断できる症状の一つです
羽アリはシロアリの親です。羽アリが出て来たら近くにシロアリがいます。通常、数千匹~数万匹のシロアリが巣を形成しています
三重県では4月~5月の湿度の高い日にヤマトシロアリ種の羽アリが飛び出します。数百匹ほどの羽アリが出て来て徘徊したり飛び回った後羽を切り落とし建具のすき間などへ入っていきます
家の外部へ飛び出した場合には天敵である鳥がやって来てかなりの数の羽アリを食べてしまいますが生き残った羽アリは土中や建物すき間などへ入ります。これらの羽アリが親となり、暗い木材中のあちらこちらで新しい巣作りが始まります
羽アリは有翅虫(ゆうしちゅう)と言われます。ヤマトシロアリの有翅虫の大きさは体長4.5ミリ~7.5ミリ程度、羽の長さ7ミリ~7.4ミリ程度。胴体の色は黒褐色で体の真ん中辺りの背中側が黄色く羽の色は薄い黒褐色で半透明です
なお加害性の激しいイエシロアリ種の飛び出しは時期が異なります
シロアリが家にいると次のような症状が表れます
1.床下をのぞくと蟻道がある
シロアリが作るトンネル状の通り道です
2.春に羽アリが飛ぶ
巣分かれのために羽アリに変身するシロアリが巣に潜んでいます
4月~5月にだけ飛び出します
3.柱や敷居など木材部分がベコベコとへこむ
木の表面を薄く残して内部を食害している場合です
4.木材部分がへこむほどではないが叩くとポコンポコンと空洞音がする
木の表面を厚く残して内部を食害している場合です
5.タタミやじゅうたんをめくると泥土のようなものがへばりついている
食害部分の近くによく見られる症状です
6.クロス壁が変色する
壁内部木材の食害が進んだ症状です
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